コンテンツマーケティングは、日本でも2015年頃から流行りだした言葉で、ユーザー(見込み客や既存顧客)にとって、価値のある情報や役に立つコンテンツを提供し、顧客との関係の強化・構築を図り、購買行動につなげるマーケティング手法です。
継続的かつ長期的に、ユーザーを惹きつけることのできるコンテンツを提供するのが、コンテンツマーケティングの役割です。
では、従来の広告とコンテンツマーケティングでは、どのような点が異なるのでしょうか。
プッシュ型広告からプル型広告へ
これまで多くの広告は、広告主側から不特定多数のユーザーに向けて半ば強制的に発信されていました(プッシュ型広告)。
日常生活の様々なシーンで広告は溢れ、ウェブにおいても常に表示される広告にうんざりし、ユーザーに拒否感を持たれることがあったかもしれません。
一方的な広告の押しつけは嫌がられますが、ユーザーが情報を求めていることも事実です。
気になった疑問を解決できる適切なコンテンツを用意することができれば、消費者の満足度は高まります。
商品を購入するための手伝いをすれば、最終的には商品を売り込んでも喜んでもらえるでしょう。
こういったことで、企業側はユーザーとの接点を持つためにコンテンツを制作するようになりました。
企業発信のプッシュ型広告から、ユーザーが主体的に情報にアクセスできる環境、プル型広告へと変化してきているのです。
「企業が伝えたいこと」と「ユーザーが知りたいこと」をつなぐのがコンテンツマーケティングの役割です。
コンテンツは資産としてサイトに残る
一般的に、マーケティング費用は掛け捨ての支出です。
テレビCM、雑誌広告、Webのリスティングにしても、広告の配信期間、掲載期間が終了すれば、その後は何も残りません。
しかし、コンテンツマーケティングの場合、広告を配信するというのではなく、コンテンツを作ることに主眼が置かれているため、コンテンツを発信すればするほど自サイトにはコンテンツが蓄積され、サイトの資産として貯まっていきます。
Googleが検索結果の上位に表示されるようなユーザーに評価される質の良いコンテンツを作ることで、継続的に費用をかけることなく検索エンジンから集客を行うことが可能になります。
低コストで始められる
一般的な広告と異なり、コンテンツを作成し、サイトに掲載することは自体は費用が不要です。コンテンツ作成を内製するのであれば、特別な制作費もかかりません。
ですが広告とは違い、金額をかければ必ず露出できるということではないため、すぐに効果が期待できるものではありません。
SNSで拡散されやすい
コンテンツマーケティングは、必ずしもWeb上で行う必要はありませんが、一般的にはコンテンツマーケティング≒オウンドメディアであるという認識が広まっています。
もちろん紙媒体であっても構わないのですが、Webサイトとしてオウンドメディアを構築するメリットはSNSでの拡散です。
シェア、いいね、などSNSを通じて拡散するといった行動は一般化されています。
テレビCMや雑誌を直接SNSで拡散することはできませんが、Web上のコンテンツであれば、ページを閲覧したユーザーによるSNS拡散が一連の流れで期待できます。
良いコンテンツを作成することができれば、大きなエンゲージメントを獲得することも可能です。
オウンドメディアによる情報発信は、雑誌広告やテレビCMを実施していた企業にとっても、従来の広告よりも費用対効果の高い手段として注目されています。
ターゲットを見据えてじっくり取り組めば、きっと成果を実感できるのではないでしょうか。